12月はじめにJiNRiKi(ジンリキ)というプロジェクトに誘ってもらって岩手県の釜石まで行ってきました。
被災地の子供たちにクリスマスツリーを届けてきたんです。
ただのツリーではありません、羊毛フェルトで作られたかわいいツリーです。
↓これです。
今回の目的は「心の支援」。
子供たちに楽しい時間を過ごしてもらおうと、子供と一緒に羊毛フェルトの玉をつくり、その玉をクジラに飾り、そして元劇団四季の五東由衣さんのクリスマスミニコンサートもしました。
『心の支援活動』って聞こえはいいですが、ただの余興とか、自己満足なアートプロジェクトとして現地の人に見られるんじゃないかと、実施前は正直怖かったです。
たった一日のイベント、人数は20~30人と小規模なイベントでしたが、大人も子供も純粋に楽しんでくれていました。
小さいことかも知れませんが、子供たちの記憶の片隅に楽しかった思い出を提供できたと思います。
現地の人に話を聞くと、『忘れられることが一番コワい』そうです。
復興に向かっている今だからこそ、こういう支援のカタチもありなんですね。
このプロジェクトに参加させてもらってホントに良かったです。
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イベント自体もよかったのですが、僕が印象に残ってるのは街の人々。
津波にやられている沿岸部の街は、夜になると街灯も少なく、ほとんどのお店が閉まっていました。
そんな中、数店舗だけ開いているお店があり、そこで晩御飯を食べました。
夫婦でお店を営むその居酒屋のおばちゃんは、津波で友達や親戚が亡くなっている中、ギリギリのところで助かり、
半年の仮設住宅暮らし後、「残った私らが頑張らんと!」と、再度お店をオープンしたそうです。
あんな経験をしているのにおばちゃんは、うざいぐらいメッチャ元気!
そして街の人々も数少ない夜の灯りに集まってきて楽しくお酒を飲んでました。
隣には半壊した家やビルが立ち並ぶ中なのに・・・。
本当に現地の人々は強い!
あの悲惨な出来事を忘れたわけじゃなく、バネにしてるんでしょうね。
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話は変わりますが、今年の漢字は『絆』でした。
確かにそうかもしれません。
けど、個人的には『悲』でいいと思ってます。
やわらかなオブラートに包んで一時の達成感に満足すんじゃなくて、
現実の悲しみを見つめた方が、もっと強くなれると思うんです。
それを釜石の居酒屋のおばちゃんが教えてくれました。
復興に限った話ではないのですが、
『で、お前はどうすんの?』
って声が震災以降ずっと聞こえてきています。
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