先日のブログ(ネット界隈で話題のLINEスタンプの作成を始めました)でも書いたようにLINEのスタンプ作りを進めています。
夢あふれる話題のLINE Creators Marketですが、本当に誰でもLINEスタンプを販売できるのでしょうか?自分の周りではプロのクリエイター系だけでなく、アマチュアの絵かきやクリエイティブと関係のないまったく他業種の人もスタンプを作りたいと言っています。
4月のクリエイターズマーケットの公開を待ってからでないとハッキリしたことは分かりませんが、個人的には審査基準が相当高いと思っています。
あくまで推測ですがその理由をまとめてみます。スタンプ作りの心構えとして参考にしてください。
目次
LINE STOREに自作スタンプが溢れかえる
「LINE Creators Market利用の流れ」の図で紹介されているように、審査通過後の自作スタンプはLINE STOREに掲載されます。現在LINE STOREに掲載されているスタンプは360種類です。そんな中、自作スタンプを作りたいと思っている人は数千人いることでしょう。それら全ての人の自作スタンプが掲載されるとは考えにくく、ゆるい審査で通るとは思えません。
プロ・アマ問わず様々なクリエイターがLINEクリエイターズマーケットに参入しようと考えているので、ガイドラインを準拠していないスタンプやクオリティの低いスタンプは簡単に弾かれることでしょう。
ガイドラインは相当厳し目に見ておいた方がいい
例えば”書き文字”などは敬遠されると思っています。書き文字はアニメやマンガなどで多く見られますが、あれは元ネタを知っているからこそ使いやすいものなので、表情パターンが少なく書き文字で逃げたスタンプなどは「表情、メッセージ、イラストが分かりやすくシンプルなもの」というガイドラインに反するので審査が通りにくいでしょう。
また、スタンプの表情は喜怒哀楽だけでなく抽象的すぎず具体性を帯びた『あるあるネタ』のスタンプが好まれるのではないかと思っています。
そもそも40種類のスタンプが必要なので喜怒哀楽の4種類だけでは足りません。
ガイドラインには「日常会話、コミュニケーションで使いやすいもの」とあります。
『面白すぎて笑い転げてる』『土下座をしたいぐらいの謝罪』『食べ過ぎてお腹が満腹』など、誰にでもある気持ちを少しオーバーに表現したものが好まれるのではないでしょうか。
LINEはクオリティに厳しい?
LINEと同じメッセンジャーアプリであるカカオトークは当初「500種類以上のスタンプがすべて無料」「動くスタンプ」や「喋るスタンプ」という謳い文句でLINEに対抗していました。しかしLINEはスタンプの数を無駄に増やさず、キャラクターとしてメジャーなディズニー、サンリオや、漫画キャラクターのスタンプ化、有名イラストレーターのスタンプなど誰もが知っているキャラクターをスタンプにすることで、メッセンジャーアプリの市場開拓を促進してきました。
それが今になってLINE Creators Marketを開くということは単純に誰でもスタンプを作れることを目指しているのではなく、プロアマ問わず本当にチカラのある『クオリティの高い』クリエイターを世界市場に出す!という狙いがあるのではないでしょうか。
参考ですが、LINEの採用情報ページにも『クオリティ』を大事にしていることが書かれています。
LINEスタッフのモノづくりに対するスタンスが現れています。
LINEは世界戦略のためのコンテンツが欲しい
LINEは世界戦略のために魅力あるコンテンツを欲しがっているのではないでしょうか?
「なぜLINEの未来はヤバいのか? 破壊と創造の世界ナンバーワン戦略を読み解く3つのキーワード」という記事でも書かれていますが、LINEはメッセンジャーアプリとしてだけでなく「コミュニケーション・プラットフォーム」として確立しつつあります。
今後、実施される、LINE電話、LINE ビジネスコネクト、LINE クリエイターズマーケットもそうですが、すでにあるLINEマンガ、LINEゲーム、LINEキッズなども、メッセンジャーアプリであるLINEアプリを起動すればLINEを中心に様々なコンテンツを楽しめます。LINEを中心に様々なコンテンツを楽しめるということは、逆に言うとコンテンツビジネスの中心にLINEがなれるチカラがあるということです。しかもLINEの中ではそれが友達と一緒に楽しめます。
クローズドプラットフォームにおける世界No.1を本気で考えているLINEにとって、コンテンツは必要不可欠の武器であるので、そのために素晴らしいコンテンツや非言語コミュニケーションが可能なクオリティの高いスタンプを多数保有する必要があるのではないでしょうか。
世界で戦えるスタンプ!そう考えるととても敷居が高そうですが、マーケットを開くことで最初は玉石混交であったとしても自然と良質なものが目につき始めるのだと思います。
日本の隠れた資産はクリエイター
日本が他の国と比べ圧倒的優位にある点、それはコンテンツクリエイターなのかもしれません。
簡単にいうと『クールジャパン』なのですが、アニメやマンガなど日本のコンテンツ産業のチカラは世界トップクラスです。元気が無い日本経済ですが、そんな中でもコンテンツクリエイターは生き生きと新しい作品を生み出しています。
過去にさかのぼっても膨大な数のマンガ、アニメ、キャラクターなどがあります。それらを掘り出して市場に展開する狙いがあるのではないでしょうか。
日本のスタンプが海外で使えるか分かりませんが、スタンプとなったイラストはジェスチャーのような非言語コミュニケーションができます。日本語に依存しない表情豊かなスタンプは世界各国で受け入れられる可能性があります。
LINEは日本の埋もれた資産を掘り起こし、数多のクリエイターと協業して世界戦略に乗り出そうとしているのではないでしょうか?
あとがき
書いていて話が壮大になりました(笑)。本当はどうなのか分かりませんが審査は厳しいと考えて望んでもいいのではないでしょうか。LINEさんも審査するのは大変でしょうし(笑)。
そんなこんなで今つくっているスタンプはこちら。
グローバルスタンダード!巻き貝の「うっちん」ですw
審査通るといいなぁ~。
【追記】案の定、この「うっちん」スタンプは審査に通りませんでしたが、新キャラのソフトクリームの「くりみ」が現在LINEストアで販売中です!
▼ネットで見つけた参考まとめ(NAVER まとめ)
→LINEスタンプを自作販売して一攫千金を狙っているクリエイターたち
→LINEで誰でも自作スタンプを販売可能に!LINEスタンプの作り方
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販売しているLINEスタンプとこれまでの経緯
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→【第15話】売れてるLINEスタンプを分析したマーケティングに役立つ『LINEスタンプクリエーターズファイル135』
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→【第13話】最高25位までいったLINEスタンプの売上の一部を復興支援義援金にします。
→【第12話】LINEスタンプが売れなさすぎて泣けてくるから反省点と売れるポイントをまとめとく
→【第11話】あれに似た自作LINEスタンプが不死鳥の如く蘇って発売決定!
→【第10話】クリエイターズスタンプ衝撃じゃない事実!LINEスタンプの審査が遅れていない1つの理由
→【第9話】クリエイターズスタンプがLINEアプリで購入できるようになったぞ!
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→【第3話】【画像あり】LINEのスタンプ40種類を作ってみた
→【第2話】LINEの自作スタンプの審査が厳しいであろう理由
→【第1話】ネット界隈で話題沸騰中!LINEスタンプの作成を始めました
こんにちは、GOKUの良知です。ご無沙汰してます。
偶然こちらの記事を見つけました。僕も同感です。「誰でも」という事で安易に儲けられると考えている人も多いです。LINE側からして見れば、50%は自分たちの売上げになるのだから、売れるものをアップしてくれないと困る訳ですよね。だからこその「審査」だと思います。適当なスタンプを作っている人は、これを読んで襟を正してほしいです。
ごぶさたしてます!
期待半分、不安半分で実際には蓋を開けてみないと分からないですが、マーケットのオープンが楽しみですね。